メキシコ国立人類学博物館

メキシコが誇るメキシコ古代文明の歴史博物館です。設計はP・R・バスケス。正面広場からエントランスに向かいます。 中に入ると大きな中庭があり、そこを中心に時代毎の展示が分かれて配置されているので、訪問者は好きな時代のところを見て廻ることが出来ます。 その中央の中庭は、大きな屋根で覆われていますが、その大屋根を支えているのがこの1本の柱。 古代文明においては水が中心であり、水が無いところには文明は生まれませんでした。その水を湛える為、この中央の柱上部から水が滝となって落ちてきます。 この大きな屋根のスケールには驚かされます。 多くの貴重な展示品がある中で2つをあげると、?アステカカレンダーと?バカル王のヒスイの仮面(ピラミッドの中の王様の墓から見つかったもの) です。?は丁度どこかの博物館に貸し出されて見れませんでした。 ?のカレンダーです。 直径3.5m。アステカ人が作ったもので365日にきちんと1年が刻まれ、このカレンダーを基にして農耕や宗教儀式を行っていたそうです。当時の人々にとって太陽は一番の神であり、その神である太陽が毎日絶える事無く地上に昇るように、いけにえの血を捧げていたそうです。そのいけにえの心臓を捧げる場として神殿が造られたようです。 今のメキシコシティーはもともと湖に浮かぶ都市でしたが、スペイン人がこのアステカ人の都市を征服した後、湖は埋め立てられ現状のように大きな街となっています。このカレンダーは今のメキシコシティーの中央から発掘されたとの事。 これは女神コアトリクエ像で全ての神々の母だそうです。 2匹の蛇が頭で、スカートも蛇。頭蓋骨の首飾りをしています。もともと蛇はとても神聖なる生き物でした。当時の人々はこれら石の彫刻を石の道具で彫って作ったそうです。確かにエッジ部分が丸く、全体として優しく見えます。 その他沢山の貴重で面白い展示がされていました。見学の時間が余り取れなかったのが残念です。