フィンランド ユヴァスキュラ大学 学生食堂 外のテラスもある居心地良いダイニング

そにす住む人、働く人、学ぶ人がいかに心地よくいられるか?それは設計をする者にとって第一に考える事です。このアルヴァ・アアルトが設計した学生食堂は、学生が楽しみの一つでもある食事や喫茶の時間にいかに気持ち良く過ごせるかを本当に考えて設計したなと思います。 まずは、構造架構である木をそのまま表した天井。しかも座った時に丁度落ち着くような高さに架構を組んでいます。そして、自然素材である煉瓦の壁。やはり、寒くて暗い冬に対して暖かく優しい自然素材の中で過ごす大切さを感じます。 グランドトラック側(右)は壁煉瓦の上がハイサイドライト。そして左のテラス側は、視線が緑にいくように大きな開口というデザインです。 屋根は、片流れですが、架構は水平ラインに梁を通しているので、水平ラインが強調されて、安定感があります。スチールを用いたハイブリッドな構造システムです。 ここフィンランドの建築を見て廻りますと、照明の数が本当に多い事に気が付きます。季節がこのように素晴らしい晴れなので、実感がわきませんが、冬の暗さが、人の心に与える影響は相当なものなのでしょうね。 天井の木の架構は、威圧感がなく、細い部材の組み合わせでシャープです。 架構と架構の間にも綺麗な木材が貼られています。 右に出ますとテラスです。柱と木製サッシは離れているので、大きな部屋に連続した柱のリズムが生まれます。 皆太陽の光を待っていたかのようにテラスでお食事です。 アルヴァ・アアルトのトップライトの屋根が見えます。屋根の雨どいの水は、床に落とされ、そのまま溝に沿って流れていきます。シンプルで、機能的なやり方ですね。隠さないところが良い。 こちらは、宴会や会議ができる部屋 天井ペンダント照明の配置が見事です。