コンクリートの箱の中に木造架構を挿入し、飛び出させた住宅 宮脇檀のかんのぼっくす

宮脇さんは、住宅設計の師匠と思い、本も読んで多くの事を学びましたが、実際建てられた建築を見る機会は殆ど無く想像の世界でしたが、偶然にも今年は、上野毛のブルーボックスとイ大宮のかんのぼっくすを見せて頂く機会を得られました。そのかんのぼっくすは、小さい住宅でありながら内部空間の豊かさ、段差を利用した視界の拡がりや空気感。ダイニングとリビング、そしてベッドルームとのつながりなど、多くの事を学ばせてもらいました。 まずは、外観 コンクリートの箱に木造の部分が跳ね出してきます。コンクリートの力強い塊の中に木造の優しい素材が貫入していき、生き生きとした形態を創り出しています。そしてこれは、木造部分に将来の増築の可能性を残すという機能的な意味もあるようです。 正面の玄関部分 コンクリートの壁に放たれた開口部にはガラスと木製玄関ドアが内部空間の連続として表現されています。 その正面の壁にはこれまた象徴的な竪樋が彫刻のように据えられていました。 南面 庭に面して放たれた開口部。2階は木造がそのまま出てきて、なんと跳ね上げ式蔀戸が付いています。2階は子供部屋と寝室 蔀戸にした理由として、蔀戸は跳ね上げると庇の変わりになるし、閉めても適度な開閉で風も抜け、明るさを調整できるからで、これは機能的な話。そしてもう一つは、デザイン的に、内部に入りこんだ空気感が、吹抜けを介して2階に上がり、この2階の窓から一気に外に飛び出すという空気の流れを表現するためと宮脇檀は書いています。なるほど。外観デザイン的にも締まりますよね。 こちらは北側。この北側にはかんのぼっくすが建つ前に親戚が住む住宅があり、そこへの採光の配慮から屋根が45度の勾配屋根になっているそうです。 その屋根には2か所のトップライト。このトップライトは、台所と浴室・トイレに採り入れる光の為のものです。 キッチンの跳ね出した木造部分 台所の勝手口の扉が見えます。その扉の中にも開閉式も小さな窓が組み込まれています。 基本コンクリートの建物なので、この猛暑で相当暑いかと思いきや、内部は風が抜けて冷房も無いのに、快適でした。 素晴らしい。