海と山を取り込んだアウトドアリビングをもつ家

POINT
海と緑の風景を存分に楽しむアウトドアリビングを持つ家
既存の日本家屋(東屋)との連続性を持たせ、閑静な街並みを考慮した外観
リビング・ダイニング・キッチン・アウトドアリビングを包み込む舟形天井のある家

逗子市の高台にある披露山住宅地に建物はあります。クライアントの祖父が建て、お父様が育った築50年の和風建築を孫のクライアントが東屋を残して建て替える計画です。

既存和風建築は間仕切りが多く、今の生活に合わないのと、せっかくの眺望が壁で閉じられ、改修しても外の大自然の景色を有効に取り込めないと判断し、建て替える事になりました。

建て替えにあたり大切にしたのは、既存建物との調和と、豊かな外部との繋がりです。

既存の東屋の瓦屋根が続くように、下屋の屋根と駐車場上部の壁に既存建物の瓦を再利用し、屋根勾配や外壁の色も合わせ、東屋との連続性が出るようにしました。

1階を水廻りとプライベートな寝室、スタディールームとし、眺望の良い2階にワンルームのリビング・ダイニング・キッチンを配置しました。

2階は視界を遮る柱や壁を設けず、杉板の舟形天井がそのままアウトドアリビングへと伸びていきます。

アウトドアリビングの先には、披露山の森と相模湾の海が広がり、富士山も望めます。

ワイド7200mmの大開口引戸サッシをオープンにすることで、リビング・ダイニングが、屋根の架かるアウトドアリビングとスムーズに繋がり、素足での行き来も違和感なくできることで、 外部空間を内部にまで取り入れる事ができました。

クライアントの家族はバーベキューや、釣ってきた魚をさばいて料理することが好きで、このアウトドアリビングを有効に活用し、豊かな自然を満喫しながら日々を送っておられます。

クライアントの祖父が建てた解体前の建物

左の東屋は解体せず既存を利用しました。

解体前の建物

門は残して修繕し、再利用しました。

残した東屋と新築の全体模型

切妻の屋根を合わせ、瓦屋根が連続するようにし、全体ボリュームも
既存の建物と違和感なく溶け込むようにしました。

道路側外観

東屋の瓦屋根が新築部分にも伸びて繋がる構成。

庭側外観

東屋との連続性を考慮した庭側外観

主張しない玄関

光が降り注ぐ階段室

1階は、ベッドルームと水廻りがあるプライベートゾーン。
2階とを繋ぐ階段は、光の筒となり、パブリックゾーンとの結界となります。

階段

左は地下の駐車場に下りる階段。

広い踊り場は、外を眺める特等席

踊り場を500mmに飛び出させ、小さな広間的空間を創りました。
椅子を置いてちょっと一息つける場としました。

空気の流れを生み出す階段室

階段吹抜けの窓から見た夕焼けの富士山

舟底天井の2階大空間

リビング・ダイニング・キッチン・階段スペースは、柱も壁も無いワンルームとしました。
シンプルな切妻屋根で覆われた大空間。

450mm床下がりのリビング

床に段差を設ける事で、視線が変わり、同じスペースでありながらも
ちょっと落ち着いた場ができました。

ダイニングからリビング側を見る

相模湾を見下ろすリビングとアウトドアリビング

森と海が迫る特等席。

海と山に飛び込むようなアウトドアリビング

サッシュを開けるとリビングとアウトドアリビングが繋がります

引戸2枚を開けると、完全に内部と外部が繋がり、
風や森の香りも感じることができ、心と身体が開放されます。

天候に左右されない大きな屋根の架かるアウトドアリビング

素足のまま寛げる開放的なスペース。

リビングに置かれた暖炉

オープンキッチンとダイニング

トップライトからの光でいつも明るいキッチンワークスペース

ワークスペースにはトップライトからの光が注ぎ込み、いつも手元を明るく照らします。

1F子供達のスタディースペース。 真ん中に庭に出られる扉

2人の子供のためのスタディースペース。寝室は右にそれぞれの部屋があります。
スタディーは、兄弟揃って庭に向かいながら。

2つの勉強机の間に設けた扉

2つある子供部屋のひとつ。薄いブルーの塗装壁

出窓のあるマスターベッドルーム

出窓からは緑豊かな景色が見られます

洗面スペース

改修した東屋の玄関スペース

既存の東屋は、築50年経ち、床も下がったりしていたので、
基礎から補強し、仕上げも新たにしました。

東屋に新たに設けた丸窓

広い廊下と和室