自然と触れ合う高原の別荘

POINT
大自然の中に溶け込むように建つ、切妻屋根のレジデンス
木の構造架構をそのまま室内に表現した、ダイナミックでリズミカルな空間
居心地の良い場所を散りばめた、心身共に楽しめる別荘

夏は、ゴルフ、冬はスキーと、大自然に身を委ねてスポーツを楽しめる水上高原。

その高原を目の前にした傾斜地にこの別荘は建っています。

外観は、廻りの自然環境や、既存のレジデンスとの街並みを考慮したもので、石の基壇の上に黒く塗装したレッドシダーの外壁と、切妻の木造屋根が載る構成です。

建物のメイン空間である、リビング・ダイニング・キッチンは、高さ7mの木造の力強い構造架構がそのままインテリアに現れる、連続性と解放感を体感できるダイナミックな空間です。また、構造ブレースを用いることで、大きな連続する開口部を設け、美しい景色を額縁の付いた絵のように捉えることができました。

大きな窓から景色を眺めながら料理ができるキッチン、火を眺めながらワインを傾けるファイヤースペース、大きなスクリーンで、映画館のような映像も楽しめるリビングと、居心地の良い場所を随所に散りばめました。

温泉を引いたビューバスは、中2階から180度の展望が得られ、引き戸により開放することで自然の中の半露天風呂になります。

また、2階ベッドルームや、1階のゲスト和室からはそれぞれ異なる景色が楽しめ、静かで落ち着いた空間の中で十分な休息が得られます。

都会の喧騒を離れ、大自然の静寂の中で自分らしさを取り戻したり、家族や仲間と楽しい時間を共有したり等、心身共にリラクゼーションを楽しめるプライベート空間の提案です。

空と草原の緑の中にたたずむレジデンス

斜面地に建ち、広大な草原と山々を眺めることができます。

野生動物や、虫の音、風が木々をゆする音が聞こえる静寂に包まれたレジデンス

切妻の屋根で構成する家型の外観

冬の豪雪を考慮した9寸勾配の切妻屋根の外観です。 左の飛び出した部分が中2階にある温泉付き半露天風呂

右の煙突は、リビングの暖炉の煙突。左の煙突は浴室換気口です。

東側外観夕景

建物の真ん中には、バーベキューテラスを設けました。

南側外観

東大きな開口部が特徴の北側外観

妻面の大きな開口からは、白樺の大木が眺められます。

道路から見下ろす西側外観

敷地は道路よりも7mほど下ったところで、敷地を廻りこみながらアプローチします。

斜面からの雪の圧力から建物を守るため、石の壁が立上ります。 屋根には、2か所のハイサイドライトを設けました。

カーブしたアプローチ

カーブした道を下り、妻面玄関に向かいます。

妻面正面

屋根からの雪の落下を考慮し、入口は妻面から入ります。 正面に、カーポートのオーバースライダー。妻面屋根の左下が、エントランスへのアプローチ

右の高原側に飛び出した部分が、半露天風呂にあたる部分。

玄関アプローチ

2階の大きな開口部は、ベッドルーム。

断熱性能の高い木製の玄関ドア

黒いレッドシダーの外壁が廻りこむ玄関アプローチ 雪を考慮して、地面より1m上がります。

左側の景色を見ながら進みます。 正面が玄関扉

ルーバーのある玄関ホール

玄関ホールは、外部の黒いレッドシダーの壁がそのまま内部まで続き、内部と外部の連続性を感じる事ができます。

ルーバーの右が、リビングに通じる廊下です。

階段からの光が差し込む明るい玄関ホール

ホールには、中2階への浴室、2階ベッドルームに続く階段があり、階段上部のハイサイドライトからの柔らかい光が玄関ホールの奥まで優しく包み込みます。

右の階段を下がった扉の先は、カーポート。 車で来たときには奥の扉からこの玄関ホールに入ります。

ベンチのある玄関ホール

玄関ホールには、長く浮いたように見えるベンチを設置。 スキーシーズンになると、ここに座ってブーツを履きかえます。

壁には十分な収納を設け、スキーウエアーや、手袋、コート等収納できます。

リビングに向かう、天井の低い廊下

玄関ホールからは天井の低い廊下を進みます。 正面のルーバーの奥がリビング・ダイニング

建物の中心軸に人をいざなうルーバーの壁

廊下からルーバーに沿って90度振れてから大空間へ。

高さ7mの大空間

切妻屋根の構造をそのまま表した大空間のホール 手前左が、ダイニングテーブル。右は、床を下げたキッチンとカウンター 正面に円形暖炉があり、その奥が、一段床の低いリビングです。

天井には3つのシャンデリアを設置 正面の大開口からは、白樺の大木が見えます。

左側は、斜面の雪を考慮した石の壁

草原の緑を取り込む大きな開口部

右のキッチンの床を下げることで、ダイニング側からも草原の緑を眺めることができ、解放感を味わえます。

一段下がったキッチンの窓から眺める絵のような風景

キッチンの前には4人掛けの木板カウンターが付き、朝食や簡単な食事を絵のような風景を見ながら楽しめます。

また、キッチンで料理する人と、椅子に座った人の目線が合い、会話がはずみます。

12人(4人家族で3世帯分)がかけられるダイニングテーブル

2つのシャンデリアが下がるダイニング ルーバー壁のある廊下方向をみたところです。

テーブルは、12人が一度に座れる4mの大テーブル

2階の開口部の奥は、マスターベッドルーム。

シャンデリアは、アトリエBOCO 小林秀幹氏製作 家具インテリアは、アルフレックス 大野由紀子氏

せりあがるフードにより、スキッと視線が抜ける使いやすいキッチン

IHヒーターにはカウンターからせりあがるタイプのレンジフードを設置しました。 これにより、天井面からフードが無くなり、視線がリビングへと抜けていきます。

左手手前には業務用の鉄板焼きを設け、カウンター越しに会話しながら鉄板焼き料理を楽しめます。 IHヒーターとシンクはL字の配置とし、十分な作業スペースを確保し、右側窓下にはオーブンと電子レンジ、引出収納を設けました。

家族や友人が集まって料理ができる十分なスペースと、機能性を考慮したキッチンです。

火を囲んで談笑できるファイヤースペース

すり鉢状の暖炉スペース 暖炉廻りに人が集まり、ワインを傾けながらゆったりとした時間を過ごせます。

円形の暖炉は、パーソナルチェアーに座った人の足が入るように、すり鉢状にデザインしました。

どこにいても寛げる「場」の創造

暖炉スペースの草原側には屋根の架かるデッキスペースが続きます。 リビングの床を450mm下げることで、家具が気にならず、視線が草原へと伸びていきます。

黒い花崗岩の天板のファイヤースペース

ファイヤースペースの丸い天板は、黒花崗岩インパラブラックの石の天板 薪を置く丸いところは、大谷石

草原の風と空気を満喫できるデッキテラス

屋根の架かるデッキスペースにはリクライニングチェアーを置き、草原の風を感じながら寛ぐことができます。

一段床の低い落着いたリビング

リビングには大きなソファーと、庭を見て読書ができるパーソナルチェアーも設置。 梁に設置したスクリーンを降ろし、プロジェクターで映像を楽しんだり、大音響のスピーカーからの音楽を楽しんだりと、大人数でも個人でも自由に寛げるスペースになっています。

ダイナミックな梁が作る大空間

2階のマスターベッドルームから見下ろした大空間 連続する梁が印象に残ります。

天井の高い半露天風呂

このお風呂には水上高原の温泉がひかれており、疲れた身体を芯から温めてくれます。

中2階にあるので、冬の豪雪時にも雪の心配はいりません。 180度の景色が得られ、引き戸を開けて、半露天風呂を楽しむことができます。

引き戸により開放される半露天風呂

両サイドのサッシも引き戸により、壁に引き込まれ、完全に外部となります。

浴槽の縁は、ひのき。 浴槽内に座ると、草原側の縁が水盤で見えなくなり、水盤がそのまま草原と繋がります。

ヒバの香りがする半露天風呂

室内壁の高さ1mまでは、花崗岩で、その上の壁と天井は、ヒバ材です。 湿気に強いヒバからは、香りが漂い、アロマ効果もあります。

階段室を照らすハイサイドライト

吹抜けの階段室には屋根に設けられたハイサイドライトから光が注ぎ込みます。 階段を上がった両側が、ベッドルームになります。

スタンドの置かれた階段型の造り付収納

2階の床レベルから階段を見下ろしたところです。 中間踊り場の扉が、トイレと浴室の扉。

手摺りをアールにすることで、踊り場が広く有効に使えます。

梁の形状をそのまま表したマスターベッドルーム

マスターベッドルームには屋根に設けたハイサイドライトからの光を採り込みました。

正面の大きな窓からは、リビング・ダイニングの大空間が見下ろせます。

玄関側のベッドルーム

アプローチ側に設けたベッドルーム。

草原を見下ろすゲスト和室

和室は1階に2つ設けました。 どちらも10畳で、4人部屋。 こちらは、草原側に大きな窓を設けた和室

縁側と畳の部屋は障子で区切ることができます。

緩やかな勾配天井のゲスト和室

もう一つのゲスト和室。 緩やかな勾配屋根をそのまま天井形状で表現しました。

夜を楽しむ

建物に設けた照明で、草原や木々を照らし、昼とは異なる屋外でのパフォーマンスを楽しむことができます。

建物に挟まれたバーベキューテラス

バーベキューテラスでは、30人程度のパーティーも開けます。 コンロと流しを壁ぎわに設置。パラソルも出して昼も夜も楽しめます。 一部床を掘って、そこにファイヤースペースを設け、たき火もできるようにしました。