街並みを考慮した大塚のマンション
- POINT
- 近隣の街並みに溶け込むデザインの外観
- リブ付きALCを用いたシンプルな外観
- IKEAの収納家具を用いたインテリア
JR大塚駅の近くに建つワンルームマンションです。
道路に面して巾5.5mの間口、奥行25mの敷地に対して真中にエレベーターと階段を設け その両側を賃貸住戸としたシンプルなプランです。
杭工事を無くし、直接基礎とするために建物の軽量化を計り、施工性も考慮して、外壁、 床共にALCを用いました。
狭い間口の2面は道路に面しており、その面にはリブ付きALCを用い、2色の外壁の色 が、正面で噛み合うデザインにしました。
周辺の街並みに溶け込みながら、陰影のあるメリハリの付いた建物になりました。
目立たない正面入り口を入ると、長いプロムナードを通ります。間接照明とダークブラウンの壁で構成した廊下ですが、ここを通ることで内と外の気持ちが切り替わります。
各部屋は、IKEAの家具でそろえたシンプルモダンのインテリアで、メンテナンスのしやすさと住み易さを追求しました。
外壁の2色の色が噛み合うシンプルなデザインの外観
外壁の色は、近隣の建物の色に合わせて、ダークブラウンとベージュの2色としました。 外壁に陰影を持たせ、小さいながらも存在感があるものにするためです。 バルコニーの壁は、そのような意味からリブ付きALCを用いました。
敷地に対して、道路が斜めに接しており、そのズレがファサードのバルコニーに 現れています。
コーナーエッジを強調した外観
建物のコーナー部分は、その建物の特徴を表す重要な部分です。 ALCですと、施工性を考えて大きな面をとるので、どうしてもコーナーが甘くなりますが、 この建物では、できる限りエッジが細く見えるように、現場で職人さんに削り込んでもらいました。
リブ付きALCを用いたファサードのディテール
ALCの縦目地が目立たないように、ALCの寸法を特注で作り施工しました。 これにより、ALCの目地が目立たず、リブが重なった1枚の面に見えます。
バルコニーには避難ハッチが設けられていますが、軒天もダークブラウンに塗装し、避難ハッチも掘り込んで、その壁も同色塗装したので、ほとんど目立ちません。
西面ファサード
建物は、真ん中にエレベーターと階段があり、その両側が住宅という対称プランです。 正面大通りの反対側ファサードは、道路に対して直角の為、鋭角な面はありませんが、 ここでも、2つの色が噛み合うデザインとしました。
外壁の一部に組込んだ玄関
建物のエントランスはさりげなく設けました。 日本のマンションでは、共用部のエントランスを大きくとり、豪華さを見せようとしますが、 本来は、この部分はさりげなくシンプルに納め、面積も小さくして、その分住戸の方に振り分けるべきと考えます。このマンションでもエントランスは郵便ポストと掲示板だけの最少スペースとし、無駄な空間は削りました。
気分を換えるエントランスプロムナード
建物の真中に設置したエレベーターまではこの通路を進みます。 照明は間接照明。壁は、ダークブラウンの木目調のダイノックシート。 外壁のダークブラウンに合わせ、外部からゆっくりと白い内部に向かう中間領域としての意味合いをもたせました。
IKEAの収納家具を用いたインテリアデザイン
住戸の玄関を開けると、廊下があり、片側にミニキッチン、その反対側が収納です。 収納はIKEAのシステム収納を用いました。 収納の中の間仕切りは、自由に変えられますし、パーツも豊富でしかもローコスト。 ただ、このようにきちんと壁内に納めるには、現場でかなり綿密な打合せが必要です。
清潔感のある内装
賃貸マンションなので、メンテナンスが容易な仕上げ材を選定しました。 壁・天井はクロスで、床は木調のCFシート。 床は傷がつきにくく丈夫で、しかも汚れが目立たないものを選定しました。 壁面収納もIKEA
解放感あるリビングサッシ
住戸の開口部は1か所ですが、できる限り大きな窓を選定してます。 建物の軽量化と、工期短縮を計るため、床の構造はALC版です。 音を考慮すると、重量の重いコンクリートとなりますが、この建物は賃貸 であることからALCと割り切り、そのかわり、クッション床、および床下と 天井裏にしっかりと吸音対策を講じました。
シンプルにまとめたバルコニーの設備スペース
バルコニーには屋外機や、給湯器、配管が出てきますが、ここでは、 それらをまとめて配置し、パネル壁で覆うことで、スッキリと見せています。
大きめのトイレブース
限られた面積の中では水廻りはどうしても小さくコンパクトに納める事になりますが、このマンションではトイレを比較的大きくとりました。
トイレは生活空間の中で、重要な場所で、できる限り余裕をもたせたいと考えています。