趣味を楽しむ家
既存の住宅の隣地に趣味のための家をつくる計画です。
既存の生活中心の家から扉を開けて、半外部の廊下を渡ると、そこは趣味の世界が拡がる空間となります。
既存建物と趣味の部屋を繋くこの半外部廊下からは、遠く海も眺められ、気分が一新します。
春夏秋冬を通して外気に触れることで、時の移ろいを実感できます。
今までは、庭が無かったので、ここに庭を設け、園芸もできるようにしました。
クライアントは、スポーツマンでいつも身体を鍛え、冬はスキーを楽しむのが趣味。
スキーの腕はプロ級で、スキーをしない休みにはスキー道具の手入れを楽しみます。
また自然派の為、今回の計画では暖炉スペースを設け、
火を囲みながらゆったりとした時間を持ちたいという希望でした。
まずはそのスキー道具のための部屋。
メンテナンスの時にはサッシをフルオープンにして、外気を感じながら作業もできます。
いつもスキー道具を眺め、次のスキー場のバーンの攻め方を考える。何とも言えない素敵な時間です。
ここからは、暖炉スペースも見えます。
床は、スキーのメンテナンス作業にも適し、ごみも片付け易いようリノリウムを用います。
リノリウムは、自然素材で耐久性にも優れた素材で、欧米ではパブリックスペースにも多く用いられています。
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暖炉スペースは、中央の暖炉をソファーが囲む形態。
窓からは、海も眺められます。
出窓に据えられたソファーに座ると、重心が低く落着きます。
暖炉の廻りは、大谷石のテーブルです。
大谷石は、フランクロイド・ライトが東京帝国ホテルで用いたので有名ですが、
あの荒々しくも落ち着きのある素材感が好きです。
この空間は、完全に山小屋のイメージです。
壁には木を貼り、天井も構造材をそのまま表現しました。
木造には木造らしい表現がありますが、ここは山小屋風な表現でまとめました。
暖炉スペースのソファーからは、このような視界が拡がります。
2階へ上がる階段の手前には、本の壁。
さらにその本棚のフレームを生かして照明が組み込まれています。
2階廊下からもこの暖炉が見下ろせるデザインです。
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2階には和室を作りました。
既存建物には和室が無いので、この趣味を楽しむ家には掘り炬燵のある和質を設けました。
ここは、ゲストルームとしても使いますし、食事スペースとしても活用できます。
既存建物の2階にダイニング・キッチンがあり、デッキでこの和室と繋がります。
和室の開口部は、フルオープンのサッシで、開け放すと遠く山の稜線も眺めることができます。
テレビは収納され、掘り炬燵も可能で、冬の楽しみが増えそうです
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奥が既存の建物
手前が「趣味を楽しむ家」
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2階のデッキテラスで、既存の建物(左の家)と繋がります。
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暖炉のある吹抜け空間、壁の本棚と廊下、和室とデッキの関係です。
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