白井晟一展

建築家白井晟一の展示会に行きました。 余り多くを述べられていない建築家の展示会ですが、創り出した建築の数々は、その建物を体感した者にとって非常にインパクトが強く、またその空間の持つ力強さ・静寂さというものは、忘れ得ない経験となって残ります。東京では松涛美術館が公共建築として残っておりいつでも体感できますが、多くの優れた建物(親和銀行東京支店、喫茶店亜門、自宅の虚白庵等)は残念ながら現存しません。 文章では表現しきれないのが建築の魅力でありますが、なにかこの建築家の建物には多くの魂がしみ込んでいるような感じがします。 近代建築が流行りだしその大いなる波が訪れていた時に、その流れとは全く異なる方向で1人で建築と向かいあっていました。流行に流されない強い意志と、深い考察が今の建築界にも必要です。 私も今回の展覧会をきっかけにもう一度白井晟一とはどんな建築家だったのか勉強してみたいと思いました。

この投稿へのコメント

  1. 白井?磨 said on 2010年10月24日 at 9:56 PM

    最後の二行に同感です。僕もそう思って白井晟一展に関わらせてもらい、いろいろ勉強させてもらっています。来年二月にパナソニック汐留ミュージアムでシンポジウムがあります。是非出かけてみてください。

  2. ひげのヒデ said on 2010年10月25日 at 10:50 PM

    コメントありがとうございます。
    2月の汐留シンポジュームにも是非行きたいとおもいます。
    今回の展覧会にあわせて改めて出された「無窓」というエッセイを読んでいますが、なかなか内容も深く、どのようにこの混沌とした今の時代を建築を通して生きていくかという私の課題のヒントがあるような気がします。

  3. anna said on 2010年12月14日 at 11:35 AM

    ご無沙汰しております、杏奈です。
    実は白井晟一展の模型はほとんど工繊の院生が作ったんですよ。
    私は残念ながら携わっていなかったのですが
    生図面を見せていただき鳥肌が立ったのを覚えています。
    巡回で工繊でも展覧会があるので楽しみです♪