前川國男 弘前市役所 弘前城追手門と呼応する水平に伸びた庇と柱・梁を表した外観

弘前市役所の庁舎です。昭和33年竣工の本館。右の打ち込みタイルの塔状建物は新歓です。弘前城のお濠に沿うような形で配置された本館は、2枚の大きくはね出した庇と、柱、梁をリズミカルにそのまま外観に表した意匠で、弘前城の追手門と呼応するように建っています。 本館は、文化庁の登録有形文化財に昨年3月に登録されました。 新館との対比と融合が美しい建物です。 コンクリートの打ち放しは、木の型枠がそのまま意匠になるもので、柱・梁のグリッドの間の壁には煉瓦タイルが積まれています。コンクリートの冷たさと煉瓦タイルの暖かさが上手くマッチしています。 雪から市民を守る大庇の下がエントランス。その天井の大庇のグリッドの中は前川さんのブルーが塗られていました。 弘前の桜はまだ、もう少し後です。