森の中に静かにたたずむ トゥルクの復活礼拝堂 北欧ナショナルロマンチズム建築の傑作

見どころが多いトゥルクの復活礼拝堂でした。礼拝堂の椅子に掛け、正面の祭壇や大きな開口部から飛び込んでくる美しい緑の森を眺めておりますと、光の移ろいが風が感じられ、自然に心が癒されます。静かに心に訴えかける建築とはこのようなものだと思います。 2階から礼拝堂を見下ろします。 椅子が斜めに振られて、右の方向に向いているのがわかります。 壁は実は平面図を見ますと、僅かながら奥の祭壇に向かって台形のように、手前が広く、奥が狭くなっていて、意識がより祭壇方向に向かうようになっています。 壁と天井がひとつに繋がった造形も見事でした。 壁に設けられたわずかな段差が天井にいって天井に刷り込まれるようにひとつになります。 パイプオルガンを照らす天井からの照明 最後に外回りです。 神の領域を分ける門。礼拝堂側から外に出ます。 外から見た門。この道を真っ直ぐ森の方に向かうと墓地があります。 建物と大地の接点のディテール エリック・ブリュッグマンの復活礼拝堂は、北欧のナショナルロマンチズム建築の代表とまで言われるものですが、確かにその意味がわかるような、人の心に残る素晴らしい建築でした。