国立新美術館での「加山又造」展

今日が、最終日であることを忘れてて慌てて見に行きました。[:モゴモゴ:] 多くの作品が並ぶ中、加山又造が言う 「小さな画面を通してそこには私達が住む世界のあらゆる制限をこえた宇宙がなければならない」 という画家としてのコンセプト。さらに水墨画において「五感からときはなたれた空の世界の空間」 という厳しくも雄大な世界観に感動しました。 「月光波濤」という岩に激しく波が打ち寄せる作品では「私は、音にならぬ音、停止した動感、深い、静けさを表現してみたい」 と言っていますが、まさにその言葉通りで、画面を見ているだけで、波の音、風の流れ、水しぶきの冷たさ、月の静けさが感じられ、 画面に引き込まれるようなパワーが漲っていました。 又、「夜桜」では、満開の桜と、篝火の炎が、こちらの身体を包み込むような感じで、凛とした空気が伝わってきます。 絵をみた瞬間にその世界に引き込まれまさに鳥肌が立つような展覧会でした。 建築、3次元ですが、ずっと立ち止って、光や風を感じ時の流れを忘れるようなシーンを幾つ作れるかが、 その建物の価値のひとつではないかと思いました。