再開発、さらに再開発してできた京都新風館 緩衝帯の気持ち良い中庭と街をつなげる回遊性のあるパッサージュ

2本の京都地下鉄が交差する烏丸御池 そこの角に再度、再開発された新風館を見てきました。 新風館 旧京都中央電話局は、アーチの窓とタイル、そしてドイツ表現主義の影響を受けた外観が特徴ですが、 そこに新しいホテル「エースホテル」が開設された、コンプレックスになっています。 旧京都中央電話局の設計は武田鉄郎 そしてエースホテルの設計はNTTファシリティー デザイン監修は隈研吾氏 四角い箱に台形のボリュームが飛び出した旧建物側のエントランス 新風館 この堂々としたボリューム感は好きですね。 実はこのタイルは、再々開発にあたり、すべて既存のものをはがし、1926年竣工時のものに合わすべく、5種類の色見に分けた復元タイルを焼成して貼ったもの。 サッシ部分はスチールサッシであったものを、アルミサッシで復元した。 細い格子は、とてもアルミとは思えない。 やろうと思えば、できるもんだ。 新風館 アーチの開口が人を誘います。 新風館 中に入ると、新しいホテル棟とこの旧館の間に緑一杯の中庭が設けられています。 右側の新しい建物の上部には木の組み物がデザインされています。・・・京都・・・ 新風館 緩いスロープと水の流れを組み込んだ中庭は、大きな建物からくる圧迫感を随分と和らげてくれます。 新風館 この中庭に面して新旧両側の建物の1階に商業テナントが入ります。 下の写真の正面屋上はホテルレストランの屋外テラス席。高木が効いています。 新風館 3つの道路に囲まれた敷地なのでそれぞれの面に入口があり、地下鉄「烏丸御池」にも直結 パッサージュにも隈さんらしい木の格子が・・・ 新風館 建物の中はパッサージュとして両側にテナントを連ね、人の行き来も活発で、賑わいが生まれています。 あらゆる方向に開かれることで、完結系ではなく、回遊性が生まれ、人の流れが活発になります。 道(パッサージュ)を中心にした建物という感じは、良いですね。 烏丸通り側入り口を中から撮ったもの。 新風館 ホテルはコミュニティー型ホテルのエースホテルが入ります。