赤星鉄馬邸(3) 庭と繋がるリビング
赤星鉄馬邸の最も大きな部屋は、1階のリビングとダイニング。
リビングは広ければ広い方が良いということか、廊下を挟んで中庭まで視界が開ける設計になっています。
廊下もリビングの中に組み込まれています。
中庭
中庭は壁で守られていて閉じた中庭になっています。
そこに蹲
さらに壁に放たれた開口が面白い。ルーバーのような感じですかね。
リビングの大きなガラス開口を連続して作るために柱は、外壁から室内側へ配置されています。
しかも角が無い丸柱。
その開口部の向こうは庭ですが、庭との間にはパーゴラ屋根が設けてあり、床もタイル仕上げとなっています。
リビングから外部へと空気が流れるような設計意図。
コンクリート造なので、1階の床とテラスとの段差が少なく、繋がり感がやはりあります。
暖炉部分
そしてコーナー。写真では、スクリーンが置かれているので残念ですが、ここはコーナー開口部が魅力的
リビング隣の和室
この時は、かるた大会の会場でした。
キッチンは、廊下の反対側にあり、ダイニングとは離れています。
おそらく、赤星家の普通の食事は、この和室で摂られていたのではという説明でした。
今回は、武蔵野市が所有するこの赤星鉄馬邸をどのように活用していくかを考える企画でした。
完全復元して、それをただ見せるのではなく、この建物を有効に市民が楽しく使えるような仕組みになればと思います。
機能的に作られたモダニズムの建築ですが、この建築を美術館にも使えるし、カフェにも使えるなと思いました。
勿論、集会場にも。
時代が変わると、使い方も変わります。その先の変化にも対応できる建築は、やはり素晴らしいですよね。