日本ルーテル神学大学(現:ルーテル学院大学)(3)修道院のような静かな廊下や階段に設けられる、村野さんの優れた開口部デザイン
村野さんが設計した日本ルーテル神学大学は、とてもヒューマンスケールなんです。
廊下も今の新しい大学のように広く、開放的で明るいイメージとは対極で、どこか集合住宅の廊下のような感じ。
真っすぐな廊下は無くて、折れ曲がっていて先が見えない。
そこに、特徴的デザインの開口部が設けられ、光を採り入れています。
どこか修道院のような雰囲気を持つ廊下なのです。
廊下開口部の外観
壁にただ開口部を設けるのではなく、外観上も単調な壁にリズム感をもたらすために、開口部を斜めに少し外壁から飛び出させたりしています。
コストが厳しいのでサッシ自体は、普通のアルミサッシ。
別の部分の開口部外観
プランを見ても、廊下の形が、折れ曲がりしながら続いているのがわかりますよね。
2FPLAN
1階、2階を繋ぐ階段
階段踊り場の開口部
両側を斜めにして、光を絞り込みます。
教室の開口部
小さな教室なので、開口部はこの1か所でした。
外から見た開口部
サッシとサッシの間に細い壁柱をいれています。
独特の村野デザイン
こちらは、学生食堂部分の外部開口部
壁面の凹凸と開口部の見事なコンビネーション。村野さんらしい!
鉄骨で増築された部分の食堂
食堂内部