駒井家住宅(1) ウィリアム・メレル・ヴォーリズ設計の住宅 日本ナショナルトラスト
京都の左京区北白川に残る、京都大学教授駒井卓博士の住宅を訪問しました。
1927年、ウィリアム・メレル・ヴォーリズ設計の住宅で、今から90年近く前に建てられたものです。
保存状態は良く、今では日本ナショナルトラストの管理のもと、当時とほとんど変わらない状態で見学ができます。
外観は、当時(昭和初期)アメリカで流行していたスパニッシュ様式をベースにしたもので、赤い和瓦を用い、周辺の環境に考慮した家になっています。
玄関部分の外観
アーチの開口部に、一文字瓦が載っています。アーチの開口がなんとも言えない優しい感じを醸し出しています。
玄関の門と外観
門を入って左に折れて、玄関部分に。
玄関扉は内に開きます。
玄関と、廊下との間にはもうひとつ扉があります。
玄関部分に設けられたアーチ開口、左下は、郵便受け。
靴の収納も壁面に収められていて、機能的。そんなに大きくない1.5畳ほどの玄関なんですが、生活をよく考えられた広さの感じられる玄関です。
廊下部分。右の光が入ってきている部分が玄関。廊下正面は和室です。
廊下を挟んで入る居間
居間から玄関方向を見る。
居間に入ると、まず正面に出窓形式でソファーが造り付けされた開口が迎えてくれます。
サッシの納まりが綺麗。
出窓なので、光が沢山入り、庭とのつながりも見事
このソファー付出窓の下は、ちゃんと収納になっています。
右を見ると、アーチの開口が並ぶサンルームが見えます。
サンルームの反対側は食堂
食堂と居間は、折れ戸で仕切られるようになっています。
折れ戸のノブは、ガラスのノブ。このガラスのノブはには2種類あり、透明のものと、パープルのもの。
場所によって区分けして用いたようです。
食堂から廊下に出る扉。この扉の向こう側は、階段で、西日が入ってきます。
食堂の奥にある台所。窓からは、明るい光がサンさんと注ぎ込みます。料理がしたくなるキッチン
さすがにヴォーリズ設計。90年前のキッチンですがレイアウトが使いやすい。
いまでも十分対応できる配置です。