菊竹清訓が設計した黒石ほるぷ子供館(4) 木に囲まれ、遊びながら読書が楽しめる図書館
菊竹清訓が設計した黒石ほるぷ子供館。
子供館という名前から、こども中心の施設だとわかりますが、中心は図書館。
中に入ると、切妻屋根の形状がそのまま天井に現れる舟底天井となっていて、
妻面の三角の窓やその下の四角い窓からリンゴの木の緑が眺められます。
床にはリンゴの絵。
そして、屋根を支える丸い柱がテンポよく並びます。
壁面にはずらっと本が。
絵本から小説に至るまで、子供の年齢を問わず手に取れる本が一杯。
奥の開口部
この開口部は外から見ると、こんな感じです。
本棚の一部がこの下の写真のように観音開きに動かすことができます。
そして外に出られる扉が
登り梁と桁梁の隙間は、全てガラスが入っていて、ハイサイドライトが注がれます。
実に美しい納まり
建物の一番奥からの見返り
左はベンチスペースで、右が事務スペース。そして上部にはロフト空間が、見えます。
ベンチ部分。ベンチのさらに左奥にはトイレ。トイレは、格子の壁になっている部分です。
トイレは格子空間。この左奥が当初は入口の玄関になっていたわけで、入るとまず細い通路を通り、この格子の扉を開けてダイナミックな図書スペースに誘われるわけです。
右手の事務カウンターは、中に子供が隠れられる開口が空いています。
ロフトにはどうやって登るのか?
階段はありませんでした。
よく見ると、手前の柱の横に梯子あり。
ロフトの上からの見下ろし
右手の奥が当初の玄関
ロフトは、気持ち良いガラス張りのお部屋
大きな1枚ガラス
正面のデスクの下は掘りごたつのようになっています。
その底板を跳ね上がたところが上の写真。足が入ります。でもそれは外で、現状入口として使われている所なんですよ。楽しい。
廊下からトイレ洗面スペースをみたところ。
当初の玄関から建物に入ると、まずはこのような囲まれた廊下を通ります。
そして右手の格子戸を開けるわけ。
正面の格子戸がトイレ
洗面スペース
最初のトイレの扉を開けると、
左が男子便器があるスペース。奥に大便器があるスペース
規模は小さいですが、いろいろな仕掛けが散りばめられた菊竹さんの秀作であることは間違いありません。
今度は晴れた日にもう一度訪れたいと思います。