ル・コルビジェ ラ・トゥーレット修道院(2)
玄関から入ってまず通る巾の狭い通路。地盤の高さに横連続スリットが空けられています。外の低い景色を眺めながら廊下を進みます。
食堂部分のリズミカルな開口。ここで大きく視界は南側斜面に開け、遠く街並みを望むことができます。
信じられませんが、縦のガラスを支えるマリオンはコンクリートです。
サッシは無くガラスはコンクリートマリオンのスリットにはめ込まれています。
最小限の納まり。
細いコンクリートマリオンと手摺の納まり
聖堂へと進む廊下から中庭を望む開口
聖堂へのスロープのある廊下
廊下の突き当たりにある聖堂入口ドアは、中軸回転の大きな1枚ドアです。
修道僧の個室は、必要最小限のスペースですが、廊下や食堂といったパブリックスペースは余裕があり、光のリズミカルな壁があり、流れるような空間が展開されていきます。
ここは、静かな空間ではなくひかり溢れる明るい躍動的な空間です。建築としては素晴らしいのは間違いないのですが、修道院としてこれで良いのかいまひとつぴんときません。少なくとも物事を考えて進んだり、ゆっくり腰掛けて読書したりする廊下という感じではないと思いました。