階段

建築家にとって上下を繋ぐ階段は、室内要素の中でもっとも力を注ぐ部位の一つです。上・下に移動するする行為で、目線が変化し縦方向の拡がりと横への拡がりが感じられるからでしょう。 好きな階段は、槙文彦氏の岩崎美術館の階段・カルロ・スカルパのオリベッティショールームの階段・コルビジェのパリのアトリエの階段・バラガン自邸の階段・ルイスカーンのキンベル美術館の階段等々きりがありませんが、どれもそこを上っていきたい衝動にかられるものばかりです。 狭い階段室を上り、上がりきって振り返ると目の前に美しい空間が開けるといったものでしょうか。 あるいは、会話を楽しみながら廻りの景色を眺めつつゆっくりと上るような階段でしょうか。 まだまだ楽しめそうです。