代沢の家9-家全体を暖める基礎蓄熱暖房
代沢の家では、床暖房として1階全てのフロアーを暖める基礎蓄熱暖房という工法を用いました。今は真夏ですので実感が湧きませんが、真冬に寒い外から帰ってきて玄関を開けるとそこからは別世界で、家全体が何となく暖かくホッとする。何となくと書きましたが、過剰暖房では無く輻射の暖房により、暖かさを感じるという家です。
私の自宅を始め設計した何件かは、床置きの蓄熱暖房機を数台置き、冬を快適に過ごすシステムをとってきましたが、今回は基礎上のコンクリートを夜間電力を利用し、熱交換した温水を流すことで暖め、家全体を暖め気持ちよくするという工法にしました。
蓄熱輻射暖房を使っていると、家全体が暖かく、高気密住宅であればより効果が出るのでとても快適であると実感しており、これからもこの暖房システムを進めていきたいと思っています。
熱が地面に逃げないように、基礎コンクリートを施工する前に断熱材を敷きます。
また、基礎の立上り部分も外断熱として断熱材をコンクリートに打ち込みます。
この断熱材は、シロアリが食べないもの。
基礎コンクリートができたら、配管を1階全てにくまなく並べます。
1本の配管。ここに熱交換した温水を流します。
この後、コンクリートをもう一度打ち、完成。
今回の代沢の家では、そのコンクリート土間の上に更に珪藻石という調湿作用のある石を敷き込みました。炭を敷きこむ方法もありますが、この珪藻石も湿度を調節したり、臭いを消したりする優れた効果があります。
これで見えない床下は完璧!