柱に背割りを入れる

木材は、伸縮を繰り返します。空気中の水分が多い時にはその湿気を吸い、乾燥しているときには吐き出し、空気中の調湿も行ってくれます。したがって木にはひびが入ります。ひびが入るとそこから木の香りがしてきます。 1000年の法隆寺もひびが入っていますがそれが普通なんです。 で、化粧に見えてくる柱にも勿論ひびが入るのですが、見えている方向にはできるだけ入らないように裏にはじめからスリットを設けています。そのスリットを入れることを背割りと言います。 樹齢100年を超える柱に背割りをいれるのは、やはり慎重な作業が求めれます。 木は、真直ぐではないので、部分部分で刃の入れ具合を調整しながら切っていきます。職人さんの腕、経験がものを言います。