桶川の家 木の塀が迎えるエントランス
隣との境界のしつらえをどうするかは、いつも悩むところです。桶川の家では玄関が道路に面せず、通路を通り建物の中心あたりから入るプランにしました。外から帰って玄関に至る動線は長い方が良いと思いますが、お隣さんとの視線はやはり気になるところ。今回は木の塀を作り、目線が合わないように配慮。しかも内なる路地的な通路として、気持ちが切り替えられるように考えました。
門の扉は低くして、通路が見える高さにしています。
建物と木の塀で囲まれたアプローチ
この足元に植栽を施すと、季節も感じられて更に良くなります。
床はコンクリートの洗い出し仕上げ
玄関を入ると高い勾配天井のあるホール。階段の上部から光が注ぎ込みます。
この階段ホールの壁だけは光が綺麗に反射するよう塗装仕上げにしました。
今日は無事引き渡しの日でした。
長いプロジェクトも終われば、あっという間に感じます。
はじめての挨拶から始まり、スケッチによる検討を重ね、詳細図面を描き、構造と設備との調整をし、工事金額の折衝を行い、現場の納まりを考え、職人さんと協議し、多くの人達の協力を結集してやっと完成するわけです。やはり家づくりは大プロジェクトなんです。
今日からは、我々作り手の元から離れてお施主様の家となるわけですが、これからが本当の住みやすさを感じる家へと変わっていくわけで、今日は大切な筋目の日なんです。