象設計集団 ドーモ・アラべスカ 葉っぱを散らした暖か味を感じる外観

象設計集団のメンバーで建築家富田玲子氏の実家の建替えとなるドーモ・アラべスカを見学しました。古い家の想いである瓦や、面白い形をした開口部、そして障子などを利用して新しい建物にも上手く配置。想い出と共に生きる建築となっています。とはいえ、1974年の竣工ですので築42年。でもまったくそれを感じさせない普通とはかけ離れた次元の建物でした。 道路の角地に建っていますが、道路に向かって圧迫感が生じないようにコーナーが円筒形となっています。 更に近づいていきますと、外壁の厚い壁には葉っぱの文様が浮き出しています。 大きく開いた開口部が玄関です。建物の名前はドーモ・アラべスカ。アラべスカはアラビア風唐草という意味だそうです。植物をモチーフにした家で大樹から落ちた葉っぱが壁に張り付いたようにデザインされています。この直接的な表現が解りやすくていいですよね。 窓のデザインも有機的で見ていても楽しい 庭側も大きな木が茂り、ここだけが昔からあるような雰囲気 庭に開かれた窓はダイニングから庭を見る窓で、上部には藤壺のような形をした出窓も見えます。これを見ただけでも、この建築はちょっと違うぞと思います。 既製品などどこにもない、完全オーダーメイドの建築。 この形、壁の厚さ、開口部の取り方から鉄筋コンクリート造だと思っていましたが、何と木造。 後ろにまわりますと、壁と屋根の関係から確かに木造かもと思いました。 蔦が茂り、生き物のような建物となっています。