ペッカ・ピトゥカネン 聖十字架礼拝堂 コンクリート打ち放しの清楚な礼拝堂

外部と内部をつなげる。これは建築の永遠のテーマなんですが、この聖十字架礼拝堂の玄関廻りのデザインもそんな内外が一つになった場を作り出していました。 温帯のアジアを除いては、冬の寒さがあるので、開口部にはどうしてもガラスという媒体が入りますが、何とかその存在感を消せば、繋がり感は増します。 さて、玄関廻り。 扉を開けて内部に入ります。内部も外と同じ、コンクリートの世界 左のコンクリートの壁の後ろはクロークとトイレになっています。 大きなガラス開口部から外のアプローチを見たところ。 水平、垂直の幾何学と美学。まさにモダニズム建築 開口部の細いスチール方立は十字架に 左の壁の上部は細いスリット開口 奥から礼拝堂へと入ります。 入った右手は、ハイサイドライトからの間接光が入る壁とベンチ 左を向きますと、大きな空間の中に視線が外へとダイレクトに繋がる大開口 そして、清楚な祭壇 その祭壇には天井に放たれた四角い開口部から光が注がれます。 静けさの中に光だけが、存在する。 四角いコンクリートの箱ですが、一切の装飾を省き、見事な光の操作により、奥行が感じられる礼拝堂となっています。