20世紀の彫刻家 ジャコメッティ―展

長細い顔、胴体。そしてそれを支える大きな足。 針金に肉を足していくやり方で、人間美を追求した作家。 じっくりとその芸術家の痕跡をたどることができる展覧会でした。 どうしても人を彫刻にすると小さくなってしまう時代。そして1m以上の高さのものを作ると決心して再スタート。今度は、どんどんぜい肉が無くなり、細く細く絞られ、その人の持つ本質みたいなものを表現するようになっていった道程。 何度も何度も書いては消し、これぞという1本の線に至る「生」を表す人の目。 とても哲学的な彫刻が並ぶ、飽きのこない展覧会でした。 やはり、何でもそうですが、突き詰めていけばいくほど、奥が深くなる。だからこそ面白い。