ホテルムーンビーチ(2)テラスからのグリーンが南国らしさを醸し出す。
中央階段の今の滝のような植栽は、完成当時な無く、各階にあるプランターに、植えられていました。
仕上げも、厳しいコストの関係から打ち放し。安藤さんの綺麗なコンクリートではなくて、やりはなしのような仕上げだったそうです。
それでも、コンクリートと植物、風と視線が抜ける大掛かりで開放的なピロティーで構成された建築は、沖縄らしくまた力強さを表していたと想像できます。
ピロティーは、やはり昔のまま開放していた方が、よかったなと感じます。台風とか会議室とかいろいろな条件、機能の変遷、耐久メンテナンス性等から今のようになってきたのでしょうが、当初の作り手の想いが薄れてちょっと残念でした。
各階の廊下は、それでもかなりのゆとりが感じられます。共有空間が広いと、心もリッチになれます。
上階から中央吹抜けを見下ろしたもの。
吹抜け方向を眺めながらちょっと休めるスペース。贅沢な共用スペースですが、これがゆとりを感じさせてくれます。
こちらは、上階の中廊下。
中廊下一部に設けられた、外を眺められるラウンジ。
階段の手すりデザインが良いです。
ビーチ側から見た外観
ステップ状に客室が配置されています。
客室には緑が植わるスペースがあり、緑と美しい海を見ながら、リゾートライフを楽しめます。
このムーンビーチホテルは、日本の先駆的リゾートホテルであり、日本に残り、また残すべきモダン建築でもあることからDOCOMOMOに選ばれました。