日光金谷ホテル歴史館・金谷侍屋敷 その心を動かすアプローチ
日光金谷ホテルの始まりは、1873年に東照宮の雅楽師金谷善一郎が開業した「金谷カテッジイン」です。
日光を旅し、最初の泊り客となったヘボン博士との出会いにより、外国人専用の宿としたところが、ポイント。
ヘボン博士は、夏の日光の心地よさを目指して将来、東京横浜の外国人が避暑地として日光を訪問するだろうと助言。
そしてその訪問者にできるだけ多くの部屋を提供し、家計の補いにしたらという言葉を受け、金谷善一郎が開業したということです。
この金谷カテッジインは、江戸時代の武家屋敷を改修してホテルにしたもので、外国人客は侍屋敷と呼んでいたそうです。
その侍屋敷ですが、門から玄関へ至るアプローチが気持ち良い。
敷地は、奥に山を抱え、山から注がれる沢が敷地内を横切り、建物の下を抜けていきます。
門を入ると、その沢からの水を見ながら階段を上がり、ちいさな門を開けて玄関へ。
玄関には長い式台が取りついています。ここで、接客。(侍屋敷の時は、敵がすぐに攻め込んでこないように、段差を設けたので、それがそのまま使われていました)
玄関脇の壁には侍屋敷と書かれた看板
玄関からみた寄り付きの間。天井は低い。刀をふりかざす事ができないようにという配慮からだそうです。機能的なんですね。