福岡市美術館(3) 大濠公園の大地とつながる建築 前川國男
福岡市美術館は、福岡市民の憩いの場でもある大濠公園の湖畔に面して建てられています。
湖畔に設けられた歩道からはストレートにアクセス。
大きく開かれた広場からはタイル張りのマッスなボリュームの展示室とピロティーのように柱で持ち上げられたアーチ天井のエントランスホール部分が見えます。
水平ラインを活かした大地とひとつにつながるような形態
また、少し回り込むと、タイル貼りの綺麗な階段が丘のように続くアプローチが見えてきます。
建物と大濠公園の湖畔とはこんなに近い
この幅の広い階段をゆっくりと進みますと、視界が開けてきます。
正面のタイル壁の前には屋外彫刻
つい、登ってみたくなる階段
さらに大きな踊り場で90度角度を振って階段が設けられます。
正面に見えるのは、草間彌生の屋外彫刻「かぼちゃ」
この日は、屋台も出るイベント開催中
夕日に照らされた煉瓦タイルの壁の前に有機的な彫刻は、その対比が美しく、絵になります。
この大きなテラスは展示室の屋上ですが、美術館の2階とダイレクトにつながっていて、そのまま美術館にも入っていけます。
さらに上手く段差を利用して湖畔を眺められるテラスがあり、このようなイベントにも活かされています。
屋上緑化は前川國男の師匠であるル・コルビジェからの発案ですが、周辺の緑と見事に呼応していました。
広いテラスからは、視界の拡がる景色が見られ、都市の中のオアシスを創り出していました。
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