逗子市 披露山の家 階段踊り場にちょっとしたスペースを作る
階段は、上と下を結ぶ垂直方向の動線です。視線が変わるので、気持ちも入れ替わる。建物においては、動きが一番生じる場所であり、やり方次第で、とてもダイナミックな場所となるわけです。
普通の家ではただ、上がり下がりするだけ。最初の上記スケッチでは、まだ光の取り入れ方とかを悩んでいる段階ですね。踊り場には何もありません。
この披露山の家では階段から見える景色が素晴らしいので、ここで一休みできるスペースを確保しました。
お好みの椅子を一脚おいて、外を眺めながら本を読んだり、お酒を飲んでも楽しい。
小さいスペースでありながら階段という吹き抜け空間なので高さ方向の拡がりがあり、感覚的には広く感じます。
ここでは、建築面積の制限もあり、500mmだけ外に床ごとはね出しました。
そこに、大きなガラス窓を取り、景色を取りこみます。
大きなFIX窓の下は、外倒しの窓として、階段を利用した通風にも配慮。
やっぱり階段は面白い。
こちらは、1階から見たところ。
手すりは鉄をたたいて作ってもらいました。作家はBOCOの小林さん。
天井は丸みをつけて、それが2階の手すりになっています。
階段を上がっていくと、手すりが開いていくので、無意識の内に視線がデッキ方向へとむくような装置にもなるわけです。