九州福岡中州のホテルイル・パラッツオ 圧倒的存在感のある石の列柱
コロナの影響はあるものの、GOTOキャンペーンで、地方の繁華街もようやく賑わってきました。
被害は抑えつつ、飲食産業も何とか立ち直っていってほしいです。
今回訪問は、福岡中州。中州の屋台もやっとこさ賑わってきました。こうでないと面白くありません。
よく、できていますよね。
食器の洗浄や、屋台の設置等、よく考えられています。
で、中州を歩いていると、向こう岸に赤い列柱が見えてきます。
この建築、1989年竣工したホテル、イル・パラッツオ。
40年近く経った今もその存在感は他を圧倒。
石の列柱と水平の梁が織りなすシンプルかつ力強いデザインは、いつまでも飽きがきません。
外観デザインはイタリア建築家アルド・ロッシ。
僕が学生のころから注目されていた有名な建築家のひとり。
列柱の石は赤いトラバーチンです。
近くから見ると更に存在感が出てきます。
普通の考えだと、中州の川に向かって客室の窓を持ってくるのが常道。
ところが、その川側がすべて壁という大胆な発想です。
確かにここにガラス開口があって、中の光が見えたりしたら、この迫力は絶対に出ませんものね。
デザインしたロッシも凄いですが、このデザインでいこうと決めたクライアントも素晴らしい。
道路からは、ステップを10段ほど上がってエントランスへと向かいます。
まったくの対称形
唯一正面に放たれた開口部へと吸い寄せられるように入っていきます。