嬉野温泉大正屋(5)吉村順三設計の離れ 特別室衆芳亭

大正屋さんの3つの棟の中で、宿泊をお勧めなのは、中庭を囲むように配置された離れの棟です。 そのなかで、他の建物と少し離れて建てられた平屋が、「衆芳亭」 10畳と8畳の和室、それにソファーが置かれた小さなリビングスペースからなります。 図面の右端のお部屋。 何と言いましても、中庭と一体化される和室に続く縁側が見事 玄関入りまして、奥の右の和室に入ると、目の前に庭が拡がります。 大正屋 どうしてこんなに庭に近いのか。庭と一体感が感じられるのか。 大正屋 まずは、縁側の床が、畳の和室から下がっていて、庭の地面に近い。 ほとんど、庭と縁側部分には段差がないように感じます。 大正屋 そして、開口部のデザイン。コーナーが、ガラス開口になっているので、庭が立体的に拡がりをもって視界に入ってきます。 大正屋 座面が低い椅子も安定感があるとともに、視線が低く抑えられ、より一層庭とつながります。 大正屋 縁側の天井は、こう配の木天井。 この部屋にだけ、外に塀が設けられていて、他の客室からほとんど見えません。まさに一軒家感覚。 書院部分。太い障子の正方形の桟も吉村デザイン 大正屋 床の間です。 大正屋 玄関に近い、もう一つの和室。 大正屋の ここからも、塀とお庭がすぐそばに。 大正屋 欄間障子と障子とのデザインが美しい。がっしりとした障子の桟は、どこか民家的な重厚感があります。 そして、本当に気持ちの良い水回り。 前室のような「間」の向こうに、引き戸を開けると洗面とお風呂のスペースがあります。 大正屋 そこは、大きな開口と木の壁、天井に囲まれた別世界です。 大正屋 開口部からの緑の陰影が美しい。 大正屋 床は藤。 鏡と開口部の取り合いが見事で、外の緑が倍に見えます。 本当に朝、この空間に入ると、朝の豊かさを感じられそうです。 大正屋 そして日の光が入る、明るいヒノキのお風呂 大正屋 細かいディテール 大正屋 参考になります。