奈良 室生寺奥之院 御影堂 板張りの屋根のてっぺんに載る、石の宝珠と露盤
とうとう着きました、室生寺奥之院
このにあるのは、常燈堂と御影堂。
その御影堂はこの建物です。正方形の形なので、柱4本の三間角の建築。方三間の宝形造りと呼ばれます。
その頭に乗っている部分は、なんと石造り。
四角い露盤の上に宝珠が載ります。四角い露盤には彫り物がしてあります。
漆喰で固めて屋根の上に載せているのですが、これで雨が漏らないのですね。一番てっぺんは、もっとも雨に対して気をつかうところ。
なるほど、木よりも石の方が防水の上では有利です。
鎌倉時代の建立。
よく見ると、屋根は瓦ではなく板で葺いています。しかも2段重ねの屋根。
屋根板の長さや、木の持つ性格を考慮してジョイント無しで造ると考えると、2段構えも納得です。
瓦のような軒先。丸い板は、平板を上から押さえています。
壁の漆喰を除くと全てが木。屋根の棟部分も木のところが驚き。
きちんと作れば、板貼りの屋根でも風雨に勝てるのです。
防水に頼る現代の建築よりもずっと優れた建築技術です。生きている木を使うわけですから、乾燥収縮も当然あるわけで、木の本質や
性格を熟知していないと、すぐに雨漏りします。
その技を知りたい。
国の重要文化財。