京都 施設図書館 鈍考(2) 庭との繋がりが心地よい
中に入りますと、目の前に拡がる心地よい景色に心が惹かれます。
さりげなく椅子や座布団が置かれていて、お好きな場所でどうぞ。というおもてなし。
この景色を見ながら、本のページをめくり、本の世界と実空間に浸る。
最高の気分です。
しばらくすると、美味しいコーヒーが運ばれてきて、家でゆっくりと寛いでいるような気分。
整然と並ぶ本と本棚
畳の部分は床が上がっていますが、その分天井の板が張られて無いので、低さは全く気になりません。
天井ダウンライト照明もほとんど目に入らない。
この外との繋がりが嬉しい。
お庭は近くのお寺のお庭だそうで借景なんです。うらやましい限り。
サッシは引戸。ガラス戸の上下の枠が室内から見えないので、床がそのまま外部へと繋がっていきます。
こちらは大きくはね出した庇のしたの縁側空間。
庇には横樋はなく、そのまま雨は地面に落ちますが、そこには石が敷いてあって雨を上手くはじく仕組み。
でもこの石の部分は部屋内からはみえません。
考え尽くされた、スケール感とディテールです。
中に居ても良い。
こちらは、トイレ
素材もシンプルですが品が良い。
施主のセンスも光ります。
サッシディテール1
サッシディテール2
構造の柱とサッシの枠が重なっているので、内側からはサッシの存在感がありません。
設計は、堀部安嗣氏。
また京都に行く時は是非とも立ち寄りたいですね。