カスヤの森現代美術館(1) 現代美術を身近に感じ、気軽に立ち寄れる私設美術館
葉山の仕事で、横須賀の土木事務所に申請相談に行った帰りに立ち寄ったのが、カスヤの森美術館。
現代アートを身近に感じてもらおうと芸術家である若江漢字、栄帍(ハルコ)ご夫婦が1994年に開設した私設美術館です。
内部には、現代アートの巨匠である、ヨーゼフ・ボイス、ナム・ジュン・パイク、李禹煥、宮脇愛子の常設作品他、いろいろなアーチストの企画展示がされています。
まずは、環境。
横須賀の衣笠駅から山の方に登ったところに住宅の規模で建っていました。特徴的な塔と切妻の屋根、訪れる人を迎え入れるように袖の壁が外に開いて配置されています。
広めの階段を登るアプローチは、そこに待つアートへの期待感をもたらせてくれます。
玄関扉の取っ手
この建物の模型
このカスヤの森現代美術館の設計は若江さんご夫婦。
高い塔は教会の鐘塔からの発想で、信者が教会に集まりコミュニティーを形成するように、人々が現代アートを媒体として気軽に立ち寄り、楽しめる空間を目指したそうです。
いろいろ収集した作品をいかに見せるかを熟考して創り出したプランです。
美術館は本館と新館からなり、白い塗装の壁と天井に構造の木が見え隠れします。
アートを鑑賞するのに、気持ち良い空間でした。
現代アートは直接的に美とか感動を訴えてきませんが、その作品を通して作家が伝えたかった奥にあるコンセプトを理解し、鑑賞するとまたまた楽しい世界が開けてきます。まあ、難しいことは考えないで、楽しみながら考えて見るとどれもこれも、面白い。
こちらは、玄関奥にあるラウンジ。
ご夫婦の集めた作品が、オレンジ色の壁に掛けられていて、大きな開口部からは2000坪の自然林とお庭を眺められます。
自家製ケーキと美味しいコーヒーを飲みながら、楽しい絵に囲まれた幸せな時間を過ごすことができました。
外から見えた塔はこちら。高いところからの光とシーリングファンによる心地よい風が良いです。