大分アートプラザ (旧大分県大分市立図書館)
近代建築100選DOCOMOMOにも選ばれている、建築家磯崎新氏の初期の代表作である大分アートプラザです。
磯崎さんは、常に新しいものを求め、設計し、実際に建築として世に送り出してきました。
この旧大分県大分市立図書館は、60年代の磯崎さんを代表する秀作と言われます。
今時を経ち、この建築をまじかに見ても、その迫力と重厚感、新しい建築を感じます。
自分が持つ者の味方や美意識の枠から抜け出す建築を常に考えてチャレンジして作り続ける。
つい、自分のパターンにはまって、毎回同じようなものを作る方向にほとんどの建築家はなっていきます。
勿論、ひとつのパターンを突き詰めていくのも一つの方法であり、それはそれで素晴らしい。
しかし、毎回チャレンジするものも、膨大なエネルギーが必要です。
そこに磯崎さんの凄さを感じます。
この大分アートプラザでは、力の流れが生み出すプロポーション、東西の建築にひそむ木割りと黄金分割、
この視点を崩すため、建物をできるだけダイナミックに非完成状態にすること。そしてプロポーションという
概念から脱却することを考えたそうです。
そこで外観にも表れた答えが正方形。これにはプロポーションが無い。立面を構成する要素をすべて正方形にしたそうです。
それにしても迫力ある建築ができたものです。
このエントランスに向かうスロープなんて、すぐにで登りたくなりますよね。
次第に吸い込まれるようにエントランスへと向かいます。
一度登って折り返します。
コンクリートの塊が魅力的。彫刻のようです。