目白駅前レトロ喫茶店 伴茶夢(2) 職人さんの技が隠されたカウンターのタイル
伴茶夢の改修で、昔の雰囲気を残しながら、新しいデザインを考えていくのは、とても楽しい作業でした。
何を残して、何を足すか。しかもわざとらしくないように、溶け込むように。
伴茶夢では、客室に、間仕切りとして木の造作があり、天井も船底天井の部分がありました。
また、壁には銅板の絵が飾ってあって、そのあたりの装飾デザインが、どこか懐かしくまたこの伴茶夢の客室空間を
特徴づけていました。
天井は、壊したので新しくしましたが、塗装やクロスでは無く、素材自体が仕上げとして現れる木毛セメント板を用いました。
そして、新しくしたカウンター廻りが一番考えたかな。
立上り部分は、食事が飛ぶかもしれませんし、掃除もしやすくデザイン性のあるものとして、タイルとしたのですが、
以前の店舗のような凝った造作は、コストの面からも無理な為、影のできるタイルとしました。
既製品ですが、本来の使い方は、赤なら赤、緑なら緑で何枚かが一緒にシートに貼られていて、それを現場で圧着します。
今回はそのシートを切って、赤と緑の千鳥にしてみました。
一色で仕上げるのとは異なり、どこか和風も感じるような仕上げになりました。
職人さんは、結構大変。まず長さを腰壁高さに合わせるために、現場でカット。
そして目地を最小限にして貼っていきます。
簡単そうに見えて、技術が必要な作業です。
完成。