フィンランド エリエルサーリネン ヘルシンキ中央駅 ナショナルロマンチズム建築の傑作
フィンランドの首都ヘルシンキを訪れました。4月末までは、冬のような寒さだったようですが、5月に入り一気に気温が上がり、北欧の地にも夏が訪れたようです。北欧では暗い冬と明るい夏があり、冬は殆ど太陽が昇らない日もあり、精神的にもかなり辛いのですが、逆に夏は日が長く、この5月ぐらいからは夜10時まで明るかったです。街の人は5月からの夏の到来を身体全体で喜んでいるようでした。
さて、そのファインランドの首都ヘルシンキの中心にこの駅があります。
写真奥の塔がある建物が駅舎
駅正面の外観。大きなガラスのドーム。水平な駅舎に対して垂直を強調した高く伸びる時計塔。ドームの脇を固める球体照明を持つ人物像。これらデザインは、ナショナルロマンチズムの造形とされます。19世紀までは都市計画としてギリシャ・ローマの新古典主義の街並みが形成されていましたが、19世紀末からは、近代化に向けてヨーロッパ化ではなく、民族や国民国家などのフィンランド独自の民族的造形を意識いたデザインが模索されました。それがナショナルロマンチズムで、球体を持つ像もファンランド抒情詩カレリアからの影響を受けていると言われます。設計はエリエル・サーリネン
フィンランド産の赤花崗岩による外観からは、重厚感がずっしりと伝わってきます。
駅西面の入り口部分