埼玉県宮代町 コミュニティーセンター 進修館 象設計集団の力溢れる公共建築
久しぶりに感動した建築。
埼玉県宮代町の進修館を見に行きました。
最近、日本でいろいろな建築を見ても、綺麗で洗練されて、デザインも行き届いており、ディテールも本当に良く考えられているのですが、何かパワーを感じないのです。いまひとつパワーを感じたい。そう思い、今日は象設計集団の建物を見に行こうと思いました。訪ねたのは埼玉県宮代町の公共施設進修館。やはらい、大地の建築でした。1980年の作品。かなり年数も経っていますが、それだけに廻りの自然と一体化して、どれが建物でどれが自然か曖昧になっているベストな状態でした。大ホール、小ホール共に町民に使われ、ラウンジや食堂では若い人もお年寄りも自由に空間を使い、まさに町のリビングのようでした。
設計は象設計集団。吉阪さんの弟子達の渾身の建築。
芝生の広場を円形の建物が囲む配置です。
只者ではない、建築造形が、広い芝生広場を廻るく囲む配置。廃墟、遺跡を連想させる建物です。デザインが分節されているので、全体としてこれだ!という感覚は無く、柱ちゃ廻廊、階段が複雑に入り交じり、集落のようにも見えました。
大地と建物の関係も、ズバッと切るのではなく、自然がなじんでいく感じ。
まったく手を抜いていない、デザインを考え抜かれた建物です。
でも、ゆとりや隙間を感じる、暖かい建物なんです。