ル・コルビジェ パリのアトリエ(3)
アトリエの奥には、コルビジェの書斎があります。
大きな扉は、本棚が後ろにくっついたもの。扉と一緒に本棚も動くので、開口部のスペースが省略されます。よく考えますなー。かなりの重さだと思いますが、兆番がすぐれているのでしょう。
右が階段室への扉。左が書斎への扉(本棚付き)
書斎は、小さな壁で仕切られていて、その奥のアールのガラス壁の前にデスクがあります。
柔らかい採光と丸く優しく包まれるような壁により、とても落着いたスペースとなっています。ずっと本でも読んでいたいスペースです。
片方の壁は、本棚。もう片方は、レンガブロックです。
ここも、白い壁ではなく、存在感のある素材を用いています。
アールの天井、アールの壁。コルビジェは、こんな柔らかい空間に住み、厳しいデザインを追及していたのかと思うと、いかに彼の脳がリラックスしていたかが何となく解ります。