和室
最近の住宅では、和室が無い住宅も増えています。座る行為が椅子に変わり畳に座る事が無くなってきています。リビングでテレビを見る場合、ソファーに寝そべるか、ソファーに頭をもたげて床に座るといった場合は多いかもしれませんが。ということで、和室を和室らしく設計する機会が減っているのは事実です。
水上の森の別荘では、ゆっくりと寛ぐスペース。友人達や外国からの客人と過ごすスペースとして和室を設けました。
扉を開けていきなり和室では無く、ホテルのようにまず前室を設け、そこでスリッパ等を脱ぎ、素足で入ります。
畳は、琉球畳。本物の琉球畳は、目が粗くしっかりとした造りで、繊細というよりも存在感がある素材です。
いつも床の間は考えさせられます。
いわゆる床の間という形では無く、無垢板を置いて、そこを床としました。
壁は、琉球漆喰。わらと石灰岩、土を混ぜ3度ほど塗り重ねました。
調湿機能があり、臭いを吸ってくれる自然素材です。
天井は、竹。
飾り窓の中の壁にも竹を使いました。
掘り炬燵に座って視線の低い位置で外を眺めますと、やはり心が落着きます。