村野藤吾模型展 目黒美術館 多様性に驚き

建築家村野藤吾の建物の模型展が目黒美術館で行われています。 これだけ沢山の建築を手掛けたのかと思うと、気の遠くなるような作業量ですが とにかく足を運んだ甲斐があった展覧会でした。 写真や実物は見れても、鳥の目で建物はみれないので、模型は本当に建築の実態がわかります。 村野さんの建築はどれも大好きで、大地から生えたような力強さを感じるものもある一方、軽快で宙に浮く建物もありどれもそのレベルが極めて高い。デザインは多岐に渡り、本当に沢山の引き出しを持った人だなあーと感心するばかりなんです。突き詰めている結果現れるのが建築ですが、全く手を抜いていない。とことん検討を重ねたものばかりです。 沢山の建物の模型が並ぶ会場は、村野さんの街という感じです。先ほど述べたように、デザインソースは違うのですが、こうして並んだ模型を全体を通してみるとやはり村野ワールドとなっていました。これがすごい。 現目黒区役所(千代田生命ビル) ここまで大地に寄り添った建物だとは思いませんでした。レベル差を非常にうまく捉え、ここしかない場所に建築として成立しています。 大好きな、日生劇場 くそ重い石の塊を地上から持ち上げ、ピロティーにしてこの塊を大きな石の柱で受ける。模型でみても迫力ありました。