前川國男 弘前市緑の相談所 庇が伸びる環境に溶け込んだ景観重要建造物
弘前公園の中にある弘前市緑の相談所。弘前に残る前川建築の一つです。
桜の環境に配慮したボリュームを抑えた設計で、正面からは、低く伸びる銅板の片流れ屋根と赤い煉瓦タイルの貼られた外壁が木々の間にひっそりと佇みます。
建物はL字型で、古い桜の木を残しながら計画されました。
大きな庇が出て、豊かな軒下空間を作ります。
後ろに回るとまた雰囲気が変わって煉瓦タイルの2層の外観
正面からの低い屋根がそのまま片流れで上がってきてこの面で繋がっています。
大きなソメイヨシノをコーナーに残しながら、L字型の建物配置を考えた跡が読み取れます。ここには、弘前市古木名木の日本最大幹周を持つソメイヨシノのあります。正面から見た時には圧迫感をまったく感じさせない環境に溶け込んだ建物です。