羽田空港国際ターミナル 日本橋がある出発ロビー
海外からの観光客増加計画に基づき羽田空港の国際線ターミナルも新しくそして大きくなりました。出発ロビーは、天井の屋根も美しく、その翼を連想させるデザインもなかなかのもの。
屋根の間からの採光や、大きく放たれたガラス開口部からも光が十分に入り、クールで明るいホールになっています。
ガラスを支えるカーテンウォールのディテールも細く、頑張っていました。
で、よく見ますと上階に木を用いた橋があるではないですか。
上ってみますと、確かに橋が架けられています。
これは日本橋。江戸時代、旅の始まりは日本橋でしたので、海外への旅の始まりもこの日本橋からということだそうです。発想は面白いのですが、ここまで上がってきて、この日本橋を渡っても、その先には待合スペースと、連絡津路だけです。下の階には木を用いた日本の町屋風店舗が並び、楽しいのですが、とってつけたような配置がもったいない。
もし、このコンセプトで日本橋を付けるなら、手荷物検査の前に付けるとか、出国前の人の気持ちを考えた配置にしないと。橋は良くできているので、残念です。
入国フロアーのところも、海外からの人達がまず日本に一歩踏み入れる場所なので、日本に来たな!と思わせる空間やインテリアデザインがほしいところ。どこにでもあるようなデザインには何の感動もおぼえないのです。