鎌倉吉屋信子邸 北側の一定した光を取り込む書斎と照明のない寝室

作家の仕事場でもある書斎は、北側に向いた部屋でした。大きな開口部からは、北側の庭とその向こうに拡がる山の緑が窓一杯に見え、落ち着いた光の中で集中して創作活動ができるように考えられています。吉田五十八の開口部は、ガラス窓、網戸、障子などが、全て袖の壁に納まるように考えられていますが、この書斎の窓も同じです。障子も引き込まれますと、窓からは緑しか見えません。また障子も写真のように机の真ん中が横に引かれるようにできていて、ちょっと庭を見れるようになっています。天井には光窓。そして左の壁は収納壁となっていて沢山の本が収納できる造り付け本棚となります。 和室から廊下を挟んで、書斎を見たもの。 とても落ち着きの感じられる書斎。 そしてこちらは寝室 寝室には天井の照明はありません。執筆活動をしている施主の為、寝室は寝るだけの機能。 ただ、天井は船底天井デザインとなっています。