東京ステーションギャラリーの高倉健展と東京駅八重洲口グランルーフ

今年最後のブログです。沢山の人に読んでいただき、感謝しております。建築は、体感しないと何も始まりません。映像では出てこない匂いや、音、風の向きや光の温かさ等々、その場所に行って身を置き、考えることが一番手っ取り早い建築の勉強だと思います。ということで、今年も時間が許す限りあちこち行って空間体験してきました。そのときは写真に収めるのですが、本当はスケッチがベスト。写真は撮った瞬間に忘れることが多いので。それで、この日記ではもう一度写真を見ながら復習しているのです。 最後は東京駅。東京ステーションギャラリーで開催されていた高倉健展に行ってきました。 一人の俳優を美術館で展示するという、日本では初めての企画ではないでしょうか。初期の作品から最後の作品まで、その一場面を時代を追って幾つかのモニターで見ることができました。その時代、その時代で日本の状況がわかり、映画にももちろん反映されています。その流れるような時間の中で高倉健のいう俳優が演じてきた人々。どの時代でも一生懸命生きる姿が描かれているような気がしました。いやー十分アートでした。 さて、丸の内から八重洲に移ります。 大きなテントの屋根が覆うのは、グランルーフと呼ばれる店舗とデッキの建築。 2つの巨大ビルをつなぐ通路の上に設けられて軽快なテントは印象的です。 丸の内は歴史建造物。八重洲は現代建築ですが、そこに大きな軽い屋根をドーンとあっさり設けたところが、良いです。設計デザインは建築家ヘルムート・ヤーン。ごじゃごじゃしている街並みにスッキリ感がもたらされています。 夜になるとライトアップで浮き上がる屋根 壁面には本物の緑の壁がすっと続きます。 綺麗な建築でした。