フランクロイドライト設計の帝国ホテル 日本の職人技のタイル
フランクロイドライトの建築家人生は、波乱万丈の人生でありました。アメリカを象徴する草原住宅を生み出した第1期黄金期、そして離婚や火災、人災に見舞われた期間を挟み復活を世間に知らしめた落水荘から始まるとされる第2期黄金期。日本の帝国ホテルはその不遇と逆境の時代に作られたものです。
レンガと大谷石をマヤ文明の遺跡のように組み合わせ、装飾の柱からは間接光が室内を程よく照らし、太陽お光とあいまって不思議な世界を創り出しました。タイルは、何度も試作を重ね、日本の職人技を最大限に生かしたものを作り出しています。設計者の熱意とそれにこたえる日本側のスタッフ、技術が見事に結集したものでした。今帝国ホテルで開催中の生誕150周年記念の展示コーナーにはタイルや、ライトが帝国ホテルのために設計したティーカップなどが展示されています。
平面図。池の向こうにエントランスホールがあり、中に入るとロビー、そして中央にロビー。両側には中庭を挟む形で客室が並び、一番奥が孔雀の間をもつ宴会場という左右対称の強い軸線を持つ平面構成。