旧山口萬吉邸 舘鼻則孝「RETHINK」 伝統を残す貴重な建築
旧山口萬吉邸で今日まで開催中の舘鼻則孝と香りの日本文化展は、古い山口邸をリニューアルした建築で行われています。
スパニッシュスタイルの建築は、明治の折衷様式からモダニズムに移行する時期に生まれたスタイルで、日本に残る数少ない貴重な建築。
機能、設備が今の時代に合わないと言ってすぐに壊すのは簡単ですが、もう一度同じグレードの建物を建てることはもう不可能です。
文化遺産としてリニューアルして新しい命を入れてやる。ただの記念館ではなくて、ちゃんと人に使われる建築にする。これはとても難しい事ですが
やりがいのある仕事でもあります。舘鼻さんのコンセプトはRETHINK。明治以降、西洋化された現代日本を生きる我々が見直すべき文化、古来からの伝統文化を現代に翻訳するデザインです。
こちらは、大きな香炉。「源氏香の図」と呼ばれる抽象的な文様が蒔絵によって描かれた作品。
さて、建築ですが庭をのぞむこの廊下の開口部が美しい。
アーチ状の開口部
こちらは、2階バルコニーです。
地下から3階までをつなぐ階段
職人技が光ります。
これは、1階ホールにあるスタンド
そしてシャンデリア。
こちらは香炉が置かれたニッチ