福岡市美術館(4) 草間彌生のかぼちゃが映える煉瓦タイルの外壁 前川國男
コンクリートの外壁に煉瓦タイルを貼る建物を造るとき、タイルをコンクリートの上から後で貼る方法は良く使われますが、
厚さが厚く、大きなタイルを外壁に使いたいときどうするか?
その回答をしたのが建築家前川國男
大きく、存在感のあるタイルを型枠代わりにして、内壁との間にコンクリートを流し込む、打込みタイルを考案しました。
これだと、コンクリートとタイルが密着し、後々経年変化でタイルが剥落する心配が無くなります。
理屈は簡単ですが、実際に施工するには検討すべき事項が沢山あります。
コンクリートは液状のものなので、タイルとタイルのすき間から外に流れ出す危険性があります。
また施工では密実にタイルの裏側までコンクリートが回り込むように打設しないといけません。
おおくの試行錯誤を重ねて、この打込みタイル構法が出来上がっています。
福岡市美術館の外壁は見事な施工精度と完成度でした。
夕日が当たるタイルの外壁は自然素材の存在感が現れ、美しい。
芸術家草間彌生のかぼちゃの彫刻もこの外壁に負けていません。
存在感抜群
美術館いはいくつかのアプローチがあり、この細い道もその一つ
中庭と階段吹抜けホール
久しぶりにこれぞ建築という建物を見ることができました。