山形県金山町 街並みづくり100年運動をスローガンに35年地道に街並みを形成してきた町
山形県金山町。
新庄からさらに北へと進んだ山の奥地にある鉄道の無い町ですが、豊かな自然、育まれてきた大工の技術、樹齢80年から伐り出す金山杉を
用いた住宅や公共施設により、見事な街並みを形成しています。
まちづくり、特に景観づくりに着目し、1963年に提唱した「全町美化運動」。そこからスタートして街並みを重視した「住宅建築コンクール、
「風景と調和した街並み景観条例」を地道に35年間続け、今に到ります。
とにか急いで街をつくるのでは無く、できるところから地道に取り組んできた行政と東京芸大の建築家達との努力の成果が今見ることができます。
金山小学校の裏山から金山町全体を見ます。
こちらは、金山町の中心部にあるクメタロウとヤマニ(旧星川旅館)
木の架構を表す真壁構造の壁と、屋根最上部の棟から大きく飛び出した「カラス」を持つ特徴あるファサード
七日町とおりと直行する十日町通りの街並み
その交差点にあるマルコの蔵
昔は屋号がマルコ(丸い円の中に「子」が書いてある屋号)の大きな旧西田家の大きな建物でしたが
解体され、当主が亡くなられると、土蔵2棟(東蔵、西蔵)が町に寄贈されました。
今は平屋の屋根が街角交流広場をぐるりと囲むマルコの蔵となり、街角に連続性をもたらせています。
その回廊と、街角交流広場
金山杉による木の構造が力強い。
柱をつなぐ曲面の梁は集成材ではなくて、丸太をまげたもの。
丸太を縦にスライスして、地面で曲げて、200mmピッチにダボという楔を打ち込んで固めて造ったものです。
道路側の腰壁コンクリートは冬の除雪による雪から守る壁
マルコの蔵を構成する東蔵
ここは、1階がマーケットプレイス、2階がギャラリーになっています。
こちらは西蔵
1階が展示ギャラリーで2階は金町の街づくりの歴史を伝える資料館
西蔵2階の資料館内部
力強い西倉の屋根構造
金山町の歴史が語られます。
金山マルコの蔵の夜景
夜になると、通りに明かりがともり、雰囲気のある町へと変貌します。
回廊と東蔵の夜景
回廊の夜景