葉山の別荘 コンクリートで造る螺旋階段
螺旋階段は、建築の上下移動の道具としてとても魅力的なものです。
住宅においては、そのコンパクトで機能的な特徴から良く使われますが、
そのほとんどが鉄骨造。
真ん中に鉄骨の丸い柱を据え、その廻りを回り込んで昇っていく螺旋階段は、
彫刻的でもあり、ひとつの見せ場にもなるものです。
今回挑戦したのはコンクリートによる螺旋階段。
これは施工が難しい。
型枠も鉄筋も、そしてコンクリートの打設においてもかなりの腕利きの職人さんにしか扱えません。
型枠に関しては、螺旋階段を得意とする専門の型枠会社に依頼。
しかし、現場での組み立て、その後の鉄筋組み立て、コンクリート打設でコンクリート溢れないようにする
型枠は、全て現場の職人さんの手によります。
まずは、床部分の型枠を建て、階段の部分を欠き込んだ壁の型枠を建てこみます。
螺旋階段なので、床も水平ではなく、勾配なりに上がっていくという難しいもの。
からむところが多く、手間がかかります。しかも、床の下は、下の階の階段なので、型枠を下から支えるサポートの長さもすべて現場で調整しないといけません。
その後鉄筋の配筋工事を行います。
スラブを造り、階段の段々部分を加工。工場で加工するも、現場ではなかなか合わないので、
結局現場加工も行いました。きれいな配筋工事。
そして、蓋の部分を型枠でつくります。
そしてコンクリートを慎重に打設するわけです。
打設から4週間で型枠解体。
しっかりとコンクリートが入って隙間なくできていました。
この時は皆が感動。