猪俣邸 夫人室 大きくはね出した庇屋根
猪俣邸の夫人室。居間の隣に配置されています。
庭側から見たもの。
壁に設けられた大きな造り付の化粧台や、収納も見事部屋の一部としてデザインされています。
そしてこちらも庭と繋がる大開口
居間と同じく、雨戸、網戸、硝子戸、障子戸がすべて壁の中に引き込まれます。
何も無い美しさ。
庇は居間と連続した、おおきくはね出した庇。
外から見ると、この庇の屋根は銅版葺きで、軽くシャープな素材です。
夫人室の隣は和室ですが、大きな庇は夫人室までで、和室はまた高さの異なる庇が付きます。
和室と書斎側を見たもの
段のある庇のディテール
和室の部分の上の屋根は、瓦屋根でその下に銅版葺きの庇屋根が取りつきます。
居間、婦人室の瓦屋根は大きく、その隣の和室の屋根は一段小さくなっています。
そのため、居間・夫人室の庇の屋根を和室方向まで伸ばすことができず、この納まりになっているんですね。
銅版の庇はそのまま伸びて、書斎部分をぐるりと回り込んでいます。